
作品への想い
どんなに技術があって構成を練っても
「想い」がのっていない作品に
人は心を動かされない。
それは、今までに自身の作品からも、
人様の作品からも、書道史に残っている作品からも
そのように感じてきました。
書は伝達を果たす「実用性」と、
絵画のような「芸術性」の
二面性を持っています。
人が想いを「文字」にし、
想いの強さや感情を「造形美」に変え表現するのに、
これ以上のものはないと思っています。
私は書で感じたことや想いを
ありのまま、「生きた証」として
残していきたいと思っています。
作品は身体の一部を切り落としたような
命を吹き込んだものです。
だからこそ、
「偽りのない書を書きたい」
「生命の宿った作品を残したい」
そういう想いで制作しています。
2019年8月 庭雪